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CS-Column no.435
関東大学サッカー1部リーグ 昇格組特集 桐蔭横浜大学 八城修監督&平山玲央、島崎恭平インタビュー

カテゴリ:桐蔭横浜大学サッカー部


ついに今週末に開幕をする関東大学サッカーリーグ。その開幕戦で注目をあつめるのは2連覇中の専修大と昨シーズンの後期に破竹の勢いで降格争いから2位まで上り詰めた明治大だろうか。ただその2強に相対する"昇格組"にもぜひ注目して欲しい。その2つの昇格組のうち、今回は付属高校のほうが知名度が高いという全国の大学を見ても珍しい部類に位置する桐蔭横浜大学にフォーカスを当てた。そもそも大学サッカーの各クラブの情報というのはなかなか公には出ないものであるが、特にこの大学にはそれが最も当てはまるのではないだろうか。しかし、昨年度の主力として1部昇格の原動力ともなった野上結貴は大学生活を1年残してJ2・横浜FCに加入。未だ出番はもらえていない状況であるが、FWの青木翔太も同クラブに送り込んだ。実は現在、川崎フロンターレで指揮を執る風間八宏監督も、桐蔭横浜大学の礎を築いた1人である。成長著しい大学であるが、実は前述した付属高校とグラウンドを共にしており、環境面で満足できているかと言われれば決して頷けない。しかしそういう状況だからこそ生まれたハングリー精神がある。

 今回は八城修監督と島崎恭平主将、そして注目選手である平山玲央選手の3人に、1部に向けての意気込みや出自などの話を伺った。

 

ーまずは昨季を振り返っていかがでしたか。

八城修監督、以下"八")正直驚きというか。でもその前年度に戦って”いいチームじゃないかな"と思って。それで開幕で2連勝して、3戦目の関東学院大学戦、2-0で勝ってて残り10分で逆転されたんですよ。それがけっこう問題の多い試合で。その逆転負けしたところからチームが崩れて、崩壊まではいかないけど、悪い方向に向かっていった。期待したシーズンで、最初はよかったけどその3戦目から崩れていった。昇格争いはするかなと思ってたのに全然ダメだったんですよね。その中で去年を迎えた。1回も昇格争いをしたことのないチームが上がったことは見たことがなかったということもあって、簡単に昇格は出来ないなという思いはありました。なので危機感を持って"難しいな"とも思いながら臨んだんです。ところが蓋を開けたら選手がすごく頑張ってくれて、後期も1位の成績で。もう、驚きでしたね。

島崎選手 以下"島")やっぱり、一昨年はチーム力がなかったなと感じていますね。個の能力はあったんですけど、昇格出来るだけのチーム力がなかった。でもあの逆転前で崩れた年があったからこそ去年は"ここで浮ついちゃダメだ"って思えて、それが結果につながったんだと思います。

平山選手 以下 "平")去年は開幕7戦負けなしだったんですけど、それでも安心できないというのが正直なところあった。というのもやっぱりその前の年で3戦目から崩れたという経験があったので。それにその一昨年のことを経験した選手が多かったので、毎試合毎試合"油断は絶対するな"という気持ちで臨めたし、そういうことを言ってました。


ー初の1部ですが、どういう心境でしょうか。

八)1部と2部は全く違う。個の質を含めて。ただ、楽しみなことは間違いないですよね。というもウチは強いチームに対しての反骨精神が凄い部分があるので。そこが発揮されることを期待したいですね。ただ下位のチームに取りこぼすこともあるんですけど・・・。昨年に入った1年生が活躍してくれたし、今年入った1年生もいい選手がいる。意識の高い子たちが上の学年にいるので、それが上手くチーム内に影響してまとまりがある。今まで指導してきたチームでもいい印象を持っています。 


ー2人が桐蔭横浜大学に来た理由を教えて下さい。

八)もともと98年くらいに、風間さん(風間八宏 現・川崎フロンターレ監督)が桐蔭横浜大学を強化するための初めての監督になったんですよね。それで私は学園の卒業生だったので、多方面から誘われてコーチとして、学校の事務員として来ることになったんです。風間さんが来たときは神奈川県の2部リーグで1勝もできないで最下位だったんですけど、彼が来てからすぐに優勝して1部に上がった。それから常に神奈川県では1,2位だったんですけど、なかなか関東に上がれなくて。6年経って風間監督がやめて、3年間県リーグを過ごして、関東2部に上がったんです。それで2部に5年くらいいて、今年初めて1部に上がるという感じですね。

島)自分は流経大の付属校でやってたんですけど、縁があって八城さんに引っ張ってもらった感じです。もともと流経大にしかいかないつもりだったんですけど、そういう話を聞いて。実家からも通える距離でしたし。

八)付属校だと、"同じ場所でやりたくない"という子がけっこういるみたいなんですよね。でも他の大学と違ってウチは付属校の方がネームバリューがあるんですよね。なんせうちの正式名称は桐蔭学園高校付属桐蔭横浜大学ですから(笑) 桐蔭学園からウチなんかに来る子はほとんどいない。

平)自分は横浜FCユースだったんですけど、その試合を観に来てもらっていて、声を掛けて頂いたという感じですね。声を掛けてもらってすごくありがたかったんですけど、実際は高望みもしてしまうもので・・・他の大学を受けたんですよ。でもそっちが不合格になったので、声を掛けてもらったところに行こうと。


ー今年、1部に上がったということで多くの人の目に晒される機会も増えると思います

八)全くその通りです。正直、本当に何もない大学です。でも彼らの活躍が大学への貢献となって、学園全体に力を与えられる存在になれると期待してますし、なってほしいと思ってます。関東1部はやっぱり注目度も高いですし、今まで目指してきたところなので本当に嬉しいですよね。

ーグラウンドが高校・中学と一緒ということで、環境面でのディスアドバンテージを感じたのですが。

八)1部で専用グラウンドがないのはウチくらいじゃないですかね。トップレベルの大学に比べるとかなり質は落ちますよね。休日はもちろん試合は出来ませんし、夕方の6時からという限られた時間しか出来ないんですよね、中高に授業がある平日には。それに土曜日にも授業が入ったりする。例えば、ウチのラグビー場は土なんですけど、そこで中高の体育の授業をやる。でも雨が降った次の日はそこが使えないからサッカー場で体育をやることになったりするんですよね。大学サッカー部が練習している途中に中高の授業が入って場所を空けなければいけなくなったりするんです。ただ、夕方に落ち着いて練習出来ますし。もっとよくなればそれがベストですとですけど、環境面がダメだからチームもダメになるという分けにはいかない。 
 実は、もともと人工芝もカーペットみたなものだったんですけど、張替えを行なってからすぐに上のリーグに上がったんですよ。スポーツ健康政策学部っていう体育の教員免許が取れる学部を作ってもらったり、学園からもサポートしていただいている面もあるのでこの状況をネガティブに捉えてはいないです。ただ、そういう中で努力しているので選手の成長はありますよね。こういう環境にありながらも結果を残せるということを選手達は示してくれたという部分もあります。


ー2人は横浜FCの野上選手と同期ですよね?

島)アイツは裏切り者です(笑) 1年を残してプロに行きました。

八)正直、彼がいれば今年もどっしり構えて行けたんですけど・・・まあでもあいつがいなかったからダメだったなんて言わないように頑張りたいですよね。

島)逆にもう1年いればよかったと思わせたいですよ。


ー2人はプロを目指していると聞きましたが、いつ頃から意識し始めたのでしょうか

島)本当にプロが目に見えてきたのは大学に入ってからですよね。八城さんが横浜FCの練習参加をさせてくれたりして、"もっと上に行きたい"というような感情を持つようになりました。
平)自分も大学からですね。この4年間で全てが決まるんだな、と思い始めて。中高まではプロが目標だったけど、"その先にはまだ高校がある、大学もある"という感じでした。でも高校を終えて大学に入ったら、プロになるかならないかになってくる。大学に入ってからしっかり明確に目標を定めましたね。


ー大卒選手がJで活躍できるようになってきます。

八)それだけ、高校年代で完成されてないんじゃないんですかね。世界的に見たらここからプロに羽ばたいていかなければダメなんでしょうけど、日本のサッカー界の流れを見ていると、高校生だと幼い子だったり自分のサッカー観が出来上がっていない子が多いと思うんですよね。ちょっと足先が上手いだけの子がプロにいっても、そこまで通用しないで終わってしまう。そういうのが主流になってきてしまっている感じはあります。それで、そういう流れを見ると・・・日本は割と保守的で裕福な国だと思うので。海外だと、プロですぐに活躍しなければ死んでしまうという意識でやりますけど、日本はそういう訳でもないですよね。ある程度のレベルで生活できるので、プロ入り後にすぐ活躍しなければいけないという危機感が備わってないという気もします。だからこそ、そこに賭けるよりも大学に行かせたほうが親としても安心ですし、実際に大学からJに行く傾向が顕著だからこそ、大学に行かせる親も増えたんじゃないかなと思います。


ー成長は感じていますか?

島)入ったばっかりは全然ダメで。最多失点でしたし、声も出せなかったんですよ。でもそれを我慢して使ってもらえたので、ここまでこれた。
平)自分も1年生から出ててよくなかったんですけど、それを我慢して使ってもらったおかげで成長出来たと思います。でもまだまだ期待に答えられていないので、頑張りたいですね。
八)(平山は)まだ僕の期待値の半分にも行ってませんね。本当なら野上と一緒にプロにいっててもいい存在ですから。

 

ー大学サッカーでは高卒でプロへ行っては味わえない人間性の部分が育まれたり、試合数の多さ、リーグ戦のシステムを経験することがプロ選手への供給源となる一番の理由という人が多いですが、その点については。

八)まったくその通りです。サテライトがなくて、そういう経験する機会、若い年代が一番経験すべきものが失われてしまった。大学に入ったとしてもそれは言えることかもしれないけど、彼らに関しては1年から出て試合経験を積んできたことでここまで来れるようになりましたし。環境が整ってなかったり、Jの下部組織より環境は整ってないし人数も多いしボールもよくないし、その辺からして、環境的には下がっていると思うんですよ。でもそういうところに立ってサッカーとそれに関わる自分を見つめなおしたり、自分のサッカーというものを考えられる選手は伸びると思う。それに大学では4年間という期間が保証されているので。これはかけがえのない時間だと思います。

島)桐蔭は、コーチや監督がすごい優しいんですよ。名門といわれる大学ほど厳しくない面があるので、自分から主体的にやらなければ成長できない。それに気づいた選手は、厳しい大学でプレーしている選手よりも自主的に、高い意欲を持ってやるので成長できると思うんですよね。だからこの大学はすごく自分に合ってたかな、とは思います。八城さんと安武コーチにその部分を気づかせてくれたと思います。

平)自分もそういう部分が足りないと思っていて、そこに気付けたというのがあります。もう4年生になったことだし、自分から進んで動いたり、自分達がチームを仕切ってやっていかないといけないという自覚があります。そういった面では人間的に成長できたと感じていますね。


ー平山選手は、ユースから来て変わったと感じたことはありましたか?

基本的にユースは甘いというか、そういうことが周りからも言われるんですけど、全くその通りだと思います。練習着も支給されたり、試合に使うユニフォームも上から降りてきたもので、すごく質がいいですし。大学はそうはいかないですよね。練習着は人それぞれだし、ユニフォームは初年度からずっと使ってきたようなものですし(笑)

八)これだけユニフォームを買わないのはウチくらいですよ(笑)モノを大切にするというか、貧乏性なところがあるので(笑)


ー八城監督はどういうサッカーをやっていきたいと思っていますか?

八)個々がしっかりとそれぞれの判断を出来るサッカーが好きなので、そういう自分を出せる選手、表現が出来る選手が11人揃えば、強いチームになると思うんですよ。それだけの選手、技術的なものも高い選手が揃っているので。やらされてサッカーをやっていたり、誰かが怖いからサッカーをやっていたり、とかいうのは大学生としては幼いし。怖い人がいなくなったらサッカーが出来ないのか、と言われたらおかしいじゃないですか。だから自分の判断が伴った、自分のサッカーというのを自分で表現して、かつチームプレーを考えろということですよね。チームとしては情熱・責任感・判断力というのをスローガンにしてやっているんですけど。今年はそれを基本にしながら"自由な発想を持った選手出会って欲しい"というのと、自立した個人出会ってほしいというのと、チームプレーヤーであること。その3つを基本にした選手。そういう選手像を目指して個々がやればいいと思っています。チームとしての戦術や個々の役割などは言われていると思いますし、そういう規律は大事ですけど、情熱と責任感を持ってプレーするということがウチにとっての規律であって。そういう選手像を目指してプレーしてくれればいいと思っています。勝つとか負けるということに正直快感というものがないんですよね、それほど。でも負けず嫌いなので1番にはなりたいんですけどね(笑)ただそれよりも選手がここで成長してくれることが一番臨んでいることです。"ここに来てよかった"と思ってくれれば、それだけで幸せです。そういう選手に育ってくれれば、それだけで幸せです。


ー最後に、リーグ戦への意気込みをお願いします。

八)正直、選手たちにはものすごく期待をしているので。いい結果をだすことしか考えてないですね。ただそうは言っても、悪い時期というのはシーズンにあるので。そういうときこそポジティブに、自分を見失わないで。厳しい時にこそ人間性が出るとお思うので。しっかりしたチームをこのあと3週間でしっかりと突き詰めて行きたいです。

島)絶対にプロになること。それが一番の目標です。リーグでは桐蔭のストロングポイントである負けん気の強さ、精神というか、そういう気持ちで先のことは考えずに1戦1戦やっていけば結果も突いてくると思います。

平)チームとしてはやっぱり上位を狙って、インカレ圏内に入ることが出来ればと思います。チームがよければ自分も必然とよく見えると思うので。自分もプロに絶対なりたいと思っているので。頑張ります。

 

【writer】

Reona Takenaka

【プロフィール】

平成元年生まれのロンドン世代。2011年よりCSParkのサッカーライターとして本格的に活動を始め、今年度は引き続き関東大学リーグの取材をしつつ、『EL GOLAZO』にて湘南ベルマーレの担当記者を務める。twitterでは記事とのギャップが垣間見える。

>>> Twitter: @reona32
>>> Blog: http://d.hatena.ne.jp/reona32/



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