大学スポーツ総合サイトCSpark大学スポーツ総合サイトCSPark

サッカー
野球
陸上
バスケ
ラグビー
ラクロス
アメフト
バレー

コラム一覧へ

CS-column

«« No.445 関東大学サッカー2部リーグ特集vol.3 法...一覧へNo.447 「リーダーシップ」東京学芸大学男子バ... »»

 更新

CS-Column no.446
関東大学サッカー2部リーグ特集vol.3 法政大学 大石和孝監督インタビュー

カテゴリ:法政大学サッカー部


あと一歩のところで1部への切符を逃してしまった昨シーズンの悔しさは大きいものだった。しかし、それでも指揮官が感じてる手応えは小さなものではなく、今年にかける思いは強い。"生活面がサッカーにも影響する"という強い信念を持ち、練習時間をはじめとした生活リズムに改革を起こし、自らも選手達と同じ寮に住み込む。そこから目指す先は単に"1部昇格"を成し遂げるということに留まらない。1部の"常勝軍団"に仕立てあげることだ。そのような確固たる意思を持って名門・法政大学を率いる大石和孝監督に、今回は話を聞いた。

 

ー昨季のリーグ戦を振り返ってみて、いかがでしたでしょうか。

やっぱり、いいときと悪い時がはっきりしすぎているというのがありますし、私が来て1年目の時からそうですけど、私生活からしっかりしないといけないなと。日常生活ですね。そこからしっかりしないとゲームにも悪影響を及ぼす。そういう点がはっきりしました。弱いところには勝てて強いところに勝てるという変な流れがあって。4年生を入れたり外したりと試行錯誤しましたけど、やっぱり力がなかった。今年はそういうことがないようにしたいと思っています。今の4年生くらいからは規則正しい生活を遅れてきている面があるので出来るかと思います。

ー"いいとき"というと。

今までは個人がドリブルで打開していくという場面が多かったんですけど、去年からパスサッカーを指向し始めて、それが出来るようにはなってきました。基本的にはボールも人も動くサッカーをしたいので。1人がボールを持って何かするだけではなくて、ボールを動かしながら周りの人も動いて、守備で言えば自分達で仕掛けてボールを奪うこと。こういう部分をもっと突き詰めてやっていきます。去年よりかは出来るようになってきていますね。

ー最初に仰っていましたが、以前は私生活の面で良くない部分が感じられたのでしょうか。

時間の面で色々有りました。練習時間にはしっかり来るんですけど、夜ですよね。やっぱり、自由に使える分、ゆっくり時間を使ってしまって朝に起きるのが遅くなって、朝食を食べないだとか。でも去年から朝7時に練習するようにして、朝食もみんなでしっかり取ってから練習に臨むようにしましたし、以前は寮の昼食を残す選手が多かったんですけど、今はそういうことはないですね。それで朝早くから練習をしなければいけないということもあって、早寝になりました。そういう状況を強制的に作ったという面もあります。そうすれば朝起きて、ご飯を食べて、練習へ行く。それで帰ってきたらお腹は空くのでちゃんと昼食も食べますよね。スポーツ選手らしい生活が出来るようになってきましたよ。なんせ以前は2食でしたから。朝はとらないでずっと寝ているみたいなこともあったんです。その時は練習時間を14時とか15時とかからにしていて、学校に行かずにお昼ごろに起きてくる学生もいたんですよ。

ー生活面の改善はサッカー面にも影響しましたか?
しましたね。イージーミスが減ったと思います。まだまだ多い状況ですけど、前に比べれば格段と減りました。ただ生活面をがらっと変えるのも良くないんですよね。反発もあるので(笑) そういう意味でじっくりと環境を変えていなければいかなかったという感じです。僕は3年目なんですけど、この状況を作るのに3年かかった。


ー現在は3年目と仰っていましたが、法政大の監督に就任した経緯を教えて下さい。

ちょうど1部から2部に落ちた時ですね。僕が来たのは。だけどその前、本田拓也(現・鹿島アントラーズ)が4年生のときにも1年間、ここにいたんです。インカレも出たときですね。その後に、静岡県の教育委員会から声がかかって、藤枝東高校で教えてくれないかと。そこで3年教えた後に、2部に落ちてしまったのでもう一度来てくれないかと言われて。それで法政に来たんです。

ー1年間だけいた、というのは。

そのときは僕はジュビロのスカウトをやっていたんですけど、法政の監督がいなくなっちゃって。それでどうしてもと言われて。最初ジュビロに行ったときはサテライトの監督とトップのコーチをやっていました。ゴン(中山雅史)がいたときですね。それで色々あってスカウトになったんですけど、「面白くない。やっぱり現場に行きたい」と思って(笑)

ーその時期藤枝東で指導していたというと、大学経由でJへ行った選手たちと多く携わってきたことだと思います。

藤田(息吹・慶応義塾大学→2013シーズンより清水エスパルス)とか河井(陽介・慶応義塾大学→2012シーズンより清水エスパルス)とかですね。あとは長谷部(誠・現ヴォルフスブルク)も関わってるんですよ。彼が高3のときに1年間見ていました。

ー法政といえば名門のイメージがありますが、ここ最近はあまり名前を聞かないというのが正直な印象です。

そうですね。僕が現役だったときは総理大臣杯も優勝したり、インカレも勝てた。2部にいるっていうのが信じられないですよ。なので、どうしても1部の常勝軍団にしたいんです。そのためには生活面から変えていなかいといけないと思ったんです。でも、2部に居続けると学校も長くは面倒を見てくれないですよね。そういう意味では今年は勝負の年になります。そういうことは選手も感じているので、とにかく"試合に勝つ"ということを頭に入れて欲しいですよね。


ー最近で言うと、阿部拓馬(ドイツ2部・VfRアーレン)選手が法政出身ですね。

本田拓也がいたときに彼は2年生だったんですけど、そのときは本当に目立った選手ではなかった。そのあとですよね。3,4年でグッと伸びたんだと思います。点を取れる選手になりました。

 

ー大学サッカーのレベルはどう感じていますか?

そうですね、全体的には上がってきていると思います。それで、あんまり差がなくなってきているのかなと。今の子は技術は高いので、あとはハートの部分をいかに強く持てるか、ですよ。長谷部とかを見ててもそれを、心の、芯の強さというのを感じましたね。プロになって活躍する選手は人より努力はしている訳です。それが出来る心の強さが重要ですね。


ー大石監督の指導はどこまで行き届いてるのですか?サッカーだけに留まらないのでしょうか

授業面は見てないですけど、学生と一緒に寮に住んでいるので生活面でも見えてくる部分はあります。家は静岡にあるので、ここらへんで借りるのであれば寮に一緒に住めば自ずと生活面も見えてくるので、そこでの指導もその都度していけますよね。まあ全部に目が行き届くわけではないですけど。ただ寮にいることで気にはできるし、選手も気にかけるでしょう(笑) 僕はここに来てからずっと寮にいるんですけど、今まで監督で寮に住んだという人はいないです。


ー法政は2部ですが、松本選手は全日本選抜に選ばれています。彼は1つキーマンと考えているのでしょうか。

彼はやっぱり、スピードという特徴があって、他の人よりもアドバンテージがある。それをどう活かすか。でも彼が特別という訳ではなくてしっかり守備もして、ボールを追わなければいけない。それはもちろん彼が将来プロになって通用してくようにするため。そのために僕達が指導しなければいけないですよね。彼がどれだけフォア・ザ・チームの精神を持ってやれるかが今年のキーになってきます。

ー松本選手を特別視するという訳ではないと思いますが、突出した選手がいる中でのバランス管理は簡単ではないかと思います。

そこのバランス感は大事にして行きたいです。1人を甘えさすのではなくて、みんなと同じことをしっかりとやらせる。その中で自分の特徴を出してもらいたいです。もちろん特別扱いはしません。ダメなら変えることももちろんあります。

 


ー大石監督が選手を指導をするときに心がけている点はあるのでしょうか。

やっぱり、レベルの高い選手に育てて行きたいので、自分で判断して、自分で決断して実行に移せる選手にしたいです。私生活でも同じですよ。大学の次には社会に出て行くわけで、大学は社会に出る前の準備をする場所です。そいうこともあって、判断力を育みたいという思いは強いです。いいと思ったことはやる、ダメだと思ったことはやらない、という判断をして実行に移す際の決断をする。なのでサッカーでもパターンがある練習はあまりやりたくないんですよね。色々場面がサッカーではあるので、そういう状況状況で的確に判断出来るか。そういった部分に重点を置いています。

ーそういう指導の中でプロ選手を出したいという思いは強いのでしょうか。

もちろんそれはありますけど、学生なので。僕がプロの下部組織でやっていたときはもちろんプロ選手を作らなければいけないというのが第一でした。僕は最初にエスパルスのジュニアユースを見ていたんですけど、そのときに第一期生の市川(大祐・現 藤枝MYFC)を中学1年生から指導しています。そのときはやっぱり「この子たちをプロにして、ワールドカップに出したい」と強く思っていました。そのために、常に何かを投げて、考えさせて、ということを何度も繰り返していました。そういう中で判断力が伴っていくので。個人の思いも尊重するけど、チームとして最低限やらなければいけないことはやってもらわないと困るので、そこは日常生活から教えていきました。

ー多くのカテゴリで指導なされているのですね。

そうですね、全部でカテゴリでやりました。エスパルスのジュニアユースから入ってそのままユースに上がって。それでヴェルディに行ってトップとサテライトのコーチをやりました。そのあとジュビロに8年ですね。エスパルス8年、ヴェルディ1年、ジュビロ8年ですね。


ーユースが多い印象ですが、部活サッカーとの間には大きく異る部分があったと思います。

まあ、そこは部活ですから。サッカーのエリートばかりではなく、部員も100人近くいるわけです。全員にサッカーを楽しませつつ、勝利という目標に向かわせなきゃいけないんですよね。難しいところでもあります。

ー大学サッカーを受け持って感じた違いはどこでしょうか

やっぱり、一番教えやすいのは高校年代ですね。素直だから。それで、大学になるとですよ。高校の時にエース級だった選手が来る訳で、そういう選手はもう自分を持っている。それを解き放つのが難しい。そういう面でこだわりをもっていたり、殻に篭っている選手が多いんですよね。だから、その殻を一回壊さなければいけない。おそらくここに来るまでは言われたことを遂行して、それができるからいい選手と言われていたという感じで。

ー各カテゴリーを指導してきた中で印象に残っている選手などはいますか?
市川大祐や杉山浩太、永田充あたりですよね。もちろん長谷部もです。彼らは基本技術の高さに加えて芯の強さを持っていた。自主的に練習にも取り組んでいました。市川なんかもあの当時から、土曜日に全体で集まる1時間前くらいから僕を呼び出して「ボールを蹴りたい」とか言うんですよ。その翌火曜に筋肉痛が来ましたね(笑) あれだけ蹴っていたから、クロスも上手くなりましたよね。キックは上手い下手というよりも、どれだけ蹴ったかの回数で決まりますよ。ビデオなんかで見てイメージを持ってはいるものの、実際にピッチに立ったら出来ない。そういうギャップを持っている子ばかりですよね。とにかくピッチで多く蹴って欲しいです。


ー最後の質問になります。改めて今季の目標を教えて下さい。

今季はとにかく1部に上がること。それで、1部でも常に上位を狙えるチームにならなければいけないと思っています。総合力を付けないと行けないですよね。個々の選手のレベルを上げることに加えて、チームとしてのレベルも上がらなきゃいけない。今年、それをやらないと1部でもやっていけないと思います。常に優勝を狙えるポジションにいられるだけのチーム作りをしていきたいです。とにかく1部に上がらなければ話にならないので、頑張りたいです。

【writer】

Reona Takenaka

【プロフィール】

平成元年生まれのロンドン世代。2011年よりCSParkのサッカーライターとして本格的に活動を始め、今年度は引き続き関東大学リーグの取材をしつつ、『EL GOLAZO』にて湘南ベルマーレの担当記者を務める。twitterでは記事とのギャップが垣間見える。

>>> Twitter: @reona32
>>> Blog: http://d.hatena.ne.jp/reona32/



カテゴリ:法政大学 サッカー部

コメント

名前:

内容:

«« No.445 関東大学サッカー2部リーグ特集vol.3 法...一覧へNo.447 「リーダーシップ」東京学芸大学男子バ... »»

合わせて読みたい「法政大学」「サッカー部」関連のその他のコラム

最新のコラム一覧

コラム一覧をもっと見る

関連ブログ一覧へ

イチオシのブログ

関連ニュース一覧へ

「法政大学」または「サッカー部」に関するニュース

関連ムービー一覧へ

イチオシのムービー

関連フォト一覧へ

「法政大学」または「サッカー部」に関するフォト