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CS-Column no.456
"点を多く取るのも、アシストを多く取るのも当たり前"2013 SPECIAL INTERVIEW 専修大学 主将 長澤和輝

カテゴリ:専修大学サッカー部


近年、優秀な選手をJの舞台に多く送り込んでいることから大学サッカーは注目を浴び始めている。現在のJリーグの新卒選手の割合でも一番多くを占めているのが大卒選手であることも、その能力の高さや"即戦力"としての期待が込められているという事実の証明になるだろう。明治大を卒業した長友佑都(インテル)や東京学芸大学卒の高橋秀人(FC東京)、中央大卒の中村憲剛(川崎フロンターレ)が代表格であるが、年々、良質な選手をJの舞台に供給する大学サッカー界から彼らを凌駕する選手達が現れても、もはや不思議ではない。
そして現在、そういった存在になりうる可能性が一番高い選手2人に、出自を含め、自身が育った”大学サッカーの強み"や"大学でサッカーをすることの意味"について話を聞いた。まず最初にお送りするのは、一昨季と昨来のリーグで2連覇を果たした専修大学の主将であり攻撃の要、長澤和輝の声である。

 

写真:矢沢彰悟


響いた中学時代の恩師の言葉

ーよろしくお願いします。まずは長澤選手の経歴について伺いたいのですが専修大学に入学する前の話、八千代高校に入学した経緯というのを教えて下さい。

 自分は中学の時に三井千葉サッカークラブというところに行ったんですけど、千葉の中だったらジェフやレイソルの次くらいにくるような強いところで。そこのチーム自体がパスサッカーを志向するところだったんですね。そこの監督が中村薫という方で、彼が「今の勝利ではなく未来の勝利」という言葉を掲げて指導して下さったんです。自分達が先のステージでどんどん成長していけるように考えてくれていました。育成年代の中学3年間の大切な時期に、足元の技術だったり、そのときにしかできないことを教えて頂きましたね。それで、中学3年生のときに、高校でも三井と同じようなサッカーをしたいなと思って。あとは当時の自分は身長も小さかったので・・・大きいボールを蹴って展開する高校サッカーのイメージが強いところに行くことは望んでいなかったというのはあります。それと、県外に出るということはあまり考えてなくて。千葉県の高校で探していたときに、八千代高校の練習に対する意識だったり、先輩達の技術の高さを含めてとてもいい印象を受けたので、八千代にいこうと。中学3年のときに見た選手権で八千代がベスト4だったということもありますね。


ー千葉県は強豪校がたくさんありますが、八千代以外の選択肢は。

市船とかは行かせてもらったんですけど。そのときの市船のイメージが、けっこうフィジカル志向だなと。そこに行くのは1つ手でもあったんですけどね。流経大柏は練習参加が終わっていました(笑)


ーサッカーを始めたのはいつ頃でしょうか。
小学校に入るちょっと前です。家の前がたまたま空き地だったんです。自分の出身は千葉県市原市のちはら台というところで、ちはら台FCという地元のサッカークラブがその家の前の空き地で練習をしていたんです。それに、自分も外に出て遊ぶタイプだったので、親がそこに入れてくれて。ただ、小学校のときからサッカー自体は好きだったし楽しかったんですけど、練習自体はそんなに好きじゃなくて。当時の所属クラブは雨になったら練習中止になったんですけど、ちょっと雨が振ってたりしたら"あ、中止だ"と勝手に思って練習行かなかったりして(笑)親に怒られたりもしました。サッカーは好きだったけど練習は好きでなかった。友達と鬼ごっことかするほうが好きでしたね。


ー意外ですね(笑) では、サッカーを本気でやりたいと思ったのはいつ頃でしょうか。

それは、中学校の頃ですね。一番影響受けたのが、その中村コーチで。真剣にやる楽しさというか、トップを目指す楽しさとか、そういうメンタルに関してプロフェッショナルな部分を自分達に植えつけてくれましうた。サッカーに対する情熱や熱意を教えてもらったんですよね。それがあって、サッカーにのめり込んでいったという感じですね。


ーそこから八千代を経由して、専修を選んだと。その理由はどういったものでしょうか。

高校の時はインターハイの予選の最初のほうで負けてしまったし、自分自身もアンダー17,18の代表歴とかもなかったんですね。実績がなかったんです。高校から大学に上がるときにはやっぱり、そういう実績がないと強い大学に行くのも難しい。そうしたときに行ける大学というのは限られていて。そんな中でいろんな大学に練習参加をする機会をもらって、専修大学に行ったときに、パスサッカーをしていて、足元の技術もみんな高くて。面白いサッカーをするな、と。あとは、高校の時に体育科だったんですけど、大学では普通科に行きたいというあこがれもあって(笑)。源平監督(現 専修大学監督)が誘ってくれたので。他の大学で言うと、実は中大はセレクションで落ちてしまったんです。

 

写真:矢沢彰悟

12得点17アシストという記録にも、満足はせず

ー試合にはいつごろから出始めたのでしょうか?

1年の前期は途中出場が多かったんですけど、後期はスタメンで出ることが多かったです。4年生がすごく多くて、実力ある4年生がたくさんいたという状況でした。同じポジションにも自分より上の選手がいて。でもそんな中でも岩渕コーチとか源平監督が自分をどんどん試合に出してくれて、そこで経験を積めたのがよかったのかなと思います。試合経験を積めたというのは本当に大きいですね。

 

ーいざ大学サッカーを初めて経験して、感じた部分はあったのでしょうか。それと、長澤選手が1年のときに専修は2部でしたけど、1部に対するこだわりなどはなかったのですか?
最初は一部にこだわりはあったんですけど、自分が専修に行こうとほぼ決めてたときに、2部に落ちちゃって。おーい!って感じでしたよ(笑) でも1年で戻れました。自分が階段を上がるじゃないけど、2部からスタートして1部に上がって、とレベルアップを図れる環境でやれたのでよかったかなと。1年のときに1部じゃなかったからどうこうというのはなかったですね。初めて大学サッカーを経験して思ったのは、フィジカル面も強いし、技術も高い。パススピードもあるので、高校と全くレベルが違うなと。でも、その中で自分が出来るなという部分ももちろんありました。けっこうボールを持てたし、得点とアシストは1年のときは0で終わったんですけど、チャンスメイクも少しは出来た。そういったあたりで手応えはありましたね。2年は、中心となっていた4年生が抜けたので、最初からスタメンでしたね。自分達は1部に対してそうとうビビってたんですよ、実は。庄司キャプテン(FC町田ゼルビア)と、「ヤバイ、俺ら絶対勝てないな」なんて話もしていました。でも案外勝てて。前期は6位で折り返しました(注:関東大学サッカーリーグは全部で12チーム)。自分達の特徴かもしれないんですけど、メンバーをコロコロかえながらやっていて、後期に向けてどんどんメンバーを固めていって。という感じでやっていたんですけど、そこでの6位ということで前期は合格点だなと。後期はうまくパーツがハマって、自分達の役割もしっかりこなせたし、相手を圧倒することも出来ました。1年目ということで相手が油断していたというのもあると思いますけど。やってて楽しかったです。その結果がリーグ優勝ですね。


ー冬のインカレ(全日本大学選手権)も優勝しました。

いいメンバーでいいサッカーを出来ていたので、このメンバーでとにかく長くサッカーしたいという思いが強くあったんです。それでいい結果につながったという感じです。

 

ーそして3年生で王者として迎えましたが、迎える状況も2年時とは異なるものだったと思います。

2年のときはチャレンジャーというかノーマークで1部を戦えたんですけど、3年の時はそれとはまた変わって、相手からのマークも厳しくなったし、相手も自分達の研究をして対策を練ってきた。ただ、そういう中でマークされたり、警戒されている状況でサッカーが出来ることはどこのチームもできることではないと思うし、やっぱり、注目されていた王者であったから相手もそういう厳しい目で見てくれていた訳で。ネガティブな要素ではなかったですね。

 

ー昨年は専修大がリーグで記録した63点の中で半分近くの得点に絡みました。12得点17アシストを記録しましたね。

本当は、もっと決められるチャンスがあったと思います。自分達専修大学は他の大学と同じ考え方をしてはいけないと。攻撃的で美しいサッカーを目指してプレーするので、ゴールする機会は増やさなければいけない。なので専修にいる以上、点を多く取るのもアシストを多く取るのも当たり前。その数が増えなくては、専修の中盤より前の位置は担えない。なのでこれだけの数字を出せたことに対してはあまり思うことはないですね。


ーおっしゃるとおり、専修の攻撃は洗練されてますよね。攻撃を組み立てる中で具体的に意識している、チームとして統一されている部分はあるでしょうか。

実は、そんなにないんですよね。チームによってはこの位置に来たらアーリークロスを挙げるとか、そういう決まりごとというのは少なからずあるかもしれないんですけど、自分達はそういうのはなくて。岩渕コーチはよく「相手を見てサッカーをしろ」と言いますね。相手がボールサイドに寄るチームだったらサイドチェンジを織り交ぜればいいし、相手が前から潰しにくるようだったらウィングの選手が裏を取りに行くとか。ゴールに向かうということは最後の共通した目標ではあるんですけど、そこまでの道に関しては決まり事などはないですね。そこでの選手の戦術眼が高い選手でなければ、試合に出られないと。場面場面で、最適な攻撃を選んで、瞬間的にその崩しの意図を共通できなければいけないんですよね。頭が良くないと出られないというか、そういうのはあります。

 

ーそういう環境の中で成長できた部分は大きいのではないでしょうか。

自分の成長については正直あまり考えたことはないんですよね。でも自分が2年のときから固定したメンバーでやってきて、3年を経て4年生になって。コンビネーションじゃないですけど”このタイミングでここに来るな”というのがわかるようになったというか。攻撃に対する自信も生まれてきたというのはあります。


写真:矢沢彰悟

大学で自分の能力を伸ばす。

ー大学サッカーをやってきた中で、得たものだったりサッカー人生に置ける転機や挫折などがあれば教えて下さい。

1年のときですね。挫折と言うよりは転機でした。試合にも多く絡んでいた中で0得点0アシストという結果で。結果が全てではないんですけど、内容にも自分は満足できなくて、自分らしいプレーが出来ているという感触もなかったですね。それで、2年に上がるときに監督と話す機会があったんですけど、「和輝が1年生の1年間で結果を出せなかったことが俺の中で一番ショックな出来事だった」と、そういうことを監督に言われたんですよね。「和輝にはもっとやってほしかった」と。それはつまり、自分にそれだけ期待してくれていたということで。それに答えられなかったのは悔しかったし、"もっとやらなきゃいけないな"と思えるようになりました。それで2年生から気持ちを切り替えて、点をとれる選手にならなければ、と思えるようになりました。それが転機だった感じはあります。


ー割と昔は高校卒業してプロに行くのがスタンダードですが、最近は大学を選ぶ人が増えています。Jでも活躍する人材が増えてきていますよね。その辺についてはどう考えていますか?

たらればだし、自分が実際に高卒でプロに行けたという訳ではないんですし、行ったらどうなっていたかはわからないですけど・・・・。(原口)元気(浦和レッズ)とかは高校を卒業してプロに行って、すごく活躍している。彼が大学に行っていたとしたらすごくもったいなかったとは思うんですよね。でも自分の場合は高校を卒業してプロで活躍する実力は絶対になかったと思うし、しっかり自分の能力を伸ばしていける大学に行ってプレーをしたことは結果的によかったんじゃないかと思います。


ープロに出て試合に出られないよりは大学で試合経験を積むほうがベターだとはよく言われることですが、そこに関しては。

Jリーグも1年に何十試合もあると思いますけど、大学リーグもそれなりに多く公式戦はありますよね。高卒でプロに行っても、Jリーグの試合に絡めずにサブで過ごす生活が続くようなら、大学リーグに行って実戦経験を積んだほうがいいんじゃないかなとは思います。自分のためになるなと。まあ、Jリーグで出られるのが一番いいんですけど。やっぱり、試合経験をつめるというのは大学サッカーの一番のメリットではありますね。

 

ーまだ最終学年を残していますが、大学4年間で養われた部分は必ずしもあると思います。

やっぱり、"考える力"ですかね。高校までは、多くの人がそうだと思うんですけど、1日のサイクルが決められている。何時から朝練があって、授業があって、午後何時から練習があって・・・という感じですよね。ある程度決められた枠の中で生活していると思うんです。ただ、大学はそうではない。特に専修大学はそうなんですけど、筋トレは一切ないし、自主練も自由に、個々の裁量に委ねられているんですよね。練習と言ったら朝の7時から8時半まで。そこの1時間半しかやりませんよ、という感じです。普通に考えて、それだけしかこなしていないチームは日本一にはなれないと思うんです。でも、個人個人がその練習以外のときからもサッカーについて深く考えていたから、どうすれば上に行けるかを考えて行動したから、今の結果に繋がったんだと思うんですよね。自分に関しては自由な時間をどう費やすか、ということに深く考えましたね。

写真:矢沢彰悟 

 

自らのステップアップのために選んだ横浜の地

ープレーにおける判断力や多くある時間の中でサッカーについて考える時間が成長を促したと。そこで結果も出し、プロからも興味を持たれるようになった訳ですが、特別指定の行先としてマリノスを選んだ理由というのは。

話は色々とあったんですけど・・・。大学2年、3年と関東1部リーグで試合に出場して、専修大学で練習して、ということを経験して、リーグも2連覇しましたよね。それで4年生になったときに、今までのことに加えてもっと違うことも出来るんじゃないかなと考えるようになったんです。次のステップに向けての準備というところと、自分の成長を考えて、プラスアルファのことをしたほうがいいんじゃないかなと。そういう考えの中で特別指定選手という制度があったので。そこでプロのチームに入って色々と学んで、大学リーグも戦って、選抜もこなして。そういうハードスケジュールの中でいい経験が出来ればいいなと。横浜なら近いですし、経験豊富ないいベテランの選手がたくさんいますし、勉強にもなるなと思って。


ー実際に日本を代表する選手がたくさんいる中で得られてものはどういったものでしょうか。

高校から大学に行くときもそうだと思うんですけど、サッカーにおいて全てのレベルが1つ上がるわけじゃないですか。専修の環境を悪いという訳では決してそうではないんですけど、例えば高校を卒業して大学に入った、つい数ヶ月前までは高校生だった大学に入学して1年目の選手
と一緒に練習するのと、プロで何年もやってきた選手たちと一緒に練習するのは緊張感とか精神面の部分で全然違うので。そういう点では専修では味わえない、いい経験を味わえたんじゃないかなと思います。ナビスコで1試合に出たんですけど、負けている状況で残り20分とかでした。なので何も出来なかったという部分で悔しい気持ちはありましたね。ただそこで、今まではJリーグは完全にイメージでしかなかったものだったんですけど、実際に試合に出てからより強く意識できるようになりましたね。

 

ー最後になります。現にプロ選手と同じ環境で練習をする機会もあり、試合にも出て、ということを経験して、自身がプロになるということがかなり現実的になっていると思います。大学は残り1年ありますが、今後のキャリアプランなどがあれば、教えてください。

サッカー選手をやってきて、誰しもが上を目指しているとは思います。なのでより高みを目指して行きたいというのはあります。でも、自分はあまり上を見すぎていると上手くいかないところがあって(笑) そんなに、”絶対にこうなってやるんだ”というのはないですね。今は専修で中心となってやらせてもらっていますけど、プロに行ったら壁にもあたるだろうし、その先にも色々あると思います。その度その度に自分の中で正しい判断をして、その結果上の舞台に進められればと思います。

 


高校時代は全国的に目立った成績を残すことが出来なかった長澤のような選手が、今や大学サッカーを語る上で外せない存在となっている。技術に関しては早い時期から兼ねそろえていた部分はあっただろう。ただ、それを発揮できる公式戦を多くこなしたことと、そこで養ったプレーにおける判断力、そしてサッカーを離れた中で得た"考える力"が彼をこのレベルまでのし上げたと言えよう。

【writer】

Reona Takenaka

【プロフィール】

平成元年生まれのロンドン世代。2011年よりCSParkのサッカーライターとして本格的に活動を始め、今年度は引き続き関東大学リーグの取材をしつつ、『EL GOLAZO』にて湘南ベルマーレの担当記者を務める。twitterでは記事とのギャップが垣間見える。

>>> Twitter: @reona32
>>> Blog: http://d.hatena.ne.jp/reona32/



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