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CS-Column no.474
「JAPANを背負うワールドクラスのスピードスター」 筑波大学ラグビー部・福岡堅樹

カテゴリ:筑波大学ラグビー部


 6月15日、東京秩父宮ラグビー場で2万人を超える大観衆が見守る中、欧州王者のウェールズに勝利し、新たな歴史を作ったラグビー日本代表。2019年に控える日本開催W杯での日本の活躍に大きな希望を与える大金星で、ラグビーに関わる全ての人にとって忘れられない日となった。

 

その中で、多くのラグビーファンの注目を集めた新星スピードスターがいた。筑波大学2年のウイング(WTB)福岡堅樹だ。これまで活躍してきた歴代WTBの大畑大介や吉田義人らを超えるトライゲッターとなりうるポテンシャルを秘めた逸材である。エディ・ジョーンズ日本代表ヘッドコーチ(HC)に「ワールドクラスのスピード」と認められ代表に選出後、スタッフからはトレーニング次第で世界トップ10に入れるスピードもつけられるとお墨付きをもらっているという。

 

間違いなく19年W杯では中心選手として日本代表をけん引しているであろう選手だが、浪人した1年間のブランクの影響もあり、実は半年前までは大学の試合にすら出場していなかった。そんな選手が、いまや”JAPAN”を背負い、世界の強豪相手にトライを重ね、勝利に貢献している。そんな絵に描いたようなシンデレラストーリーで一躍日本ラグビー界の頂点へと伸し上がった福岡に、いまの心境を語ってもらった。

 

 

 

「賢く」プレーし、一度出た課題は繰り返さない。

 

——日本代表として戦ってみて、率直な感想はいかがですか。

代表の味方選手もすごい選手が多いですし、海外の選手達もハイレベルな中でやらせてもらっているので、これからラグビーをやっていく中で貴重な経験をさせてもらっていると思います。食事やウエイトのプログラムも全然違うので、そういう環境が最初は驚きでした。

 

——2月にJr代表に選ばれて、その後すぐの4月にエディJAPANに選ばれましたが、どのような心境でしたか?

Jrは、大学一年目でなおかつスタメンも定着してないような段階で、まさか呼ばれるとは思っていなかったですけど、これからやっていく上でこの機会を活かさないといけないと、自分のできることはやろうと思い、参加していました。その後、Jr代表の2試合目の段階で、代表の方にも選ばれたことを言われて。その時は喜びもありましたけど、不安も大きかったです。そんな中でいきなりやっていけるのかなって、そういう思いで最初はスタートしました。

 

——2月から環境が大きく変わったと思いますが、自分の考え方は変わりましたか?

最初は意識していなかったですけど、日本の代表としての責任を持ってやっていくという意識は変わってきましたね。特に国家を歌ったときに日本代表になったんだと実感して、歌っている時に絶対軽いプレーはできないなと思いました。

 

——初キャップ(4月20日アジア5カ国対抗フィリピン戦)の時はいかがでした?

地元の福岡で迎えられたので、本当に光栄で、ファーストタッチでトライができたので、本当に良いデビューができました。とにかくすごい感動しましたね。

 

——学生で選ばれていますが、プレッシャーは感じますか?

はい。結構ありますね。自分に悪い所があれば言って欲しいんですけど、なかなか上手くいかなかったあとに苛立たせちゃったりすることもあるので、そういうところはできるだけないようにしています。ただ、基本的にポジティブので。怪我があっても落ち込んだりせずにすぐ次に、っていうのは昔からあるので、失敗してもできるだけ次取り返そうと思います。世界を相手にしてもプレッシャーには強い方ですし、大舞台は楽しめる方です。大観衆の中でも、こういう観客達を魅了できたら楽しいだろうなと思っていました。

 

——代表として3ヶ月間を経験しましたが、どのような意識でプレーしてきましたか?

まずは、悪い所を出さないというよりも、自分の強みを出せるように、なんで選ばれているかというところを出せるように意識してやっていました。だんだんと試合に出る機会が増えてきて試合後のミーティングでも反省点も教えてもらえるので、一つ一つ変えていかなければいけないなと、最近では悪い部分を修正しようという方向になっています。

 

——これまでの代表での自分のプレーを振り返り、いかがでしょうか。

まだまだ自分が足りていないと一つ一つ教えられている感じです。毎試合課題がでてくるので、前回出た課題は次の試合で出さないようにするっていうのは一個一個意識してやっています。ウィングというポジション上、外側で待っていることが多いので、もっともっとボールタッチを増やすためにブラインド側から参加するとか。ディフェンス面では内側の人との連携がまだまだ薄かったりするので、コミュニケーションの部分でまだまだ足りないなと思っています。

  

——課題が見えてきた中でも、魅力はやはりスピードだと思いますが、どのように代表の中で引き出していきますか?

一番手っ取り早いのは、トライ。自分の決定力をアピールしていかないといけないです。

エディさんに言われたのは、キックのチェイスの部分では、それだけの良いスピードがあるんだから、ブライアン・ハバナ(南アフリカ代表)のような世界一の選手になって欲しいと言われています。そういう部分でもアピールしていかないといけないなと思っています。

 

——エディ・ジョーンズHCからのアドバイスも多いと思いますが、HCとの関係はいかがでしょうか。

まずは、一つ認めてもらっているというのが大きくて、信頼関係も構築できてきていると思います。エディさんからは常に、賢く賢くやれと言われていて、自分のプレーの良かった所と悪かった所を常に自分で分析したり、試合中でも試合の状況読んだりと、賢くプレーすることを自分の中でも心がけています。エディさんとして日本人はあまり賢くプレーできないという認識がある中で、珍しくそういうのができるからそこはやって欲しい、と言われているので、そこは期待に応えたいと思っています。もっと頭使える選手になりたいですね。

 

——エディHCの期待に応えていく中で、その先には19年のW杯があります。その時は27歳で、おそらく中心メンバーになっていると思います。

一番良い時期に、日本でできるのは、恵まれていると思います。ラグビーの中でも最終目標に設定されているので、そこで主力として出られたら光栄だろうなと。そのためにも、若い選手として入れてもらえているので、いまの経験をその時入る中心選手にも伝えていければなと思います。

 

——W杯はどのようなポジションで日本を引っ張っていきたいですか?

まぁ、キャプテンは無理なので。(笑)キャプテンタイプではないので、試合中冷静に状況を見て、戦況を判断できるような選手でありたいです。先導きってというよりも周りの選手を助ける形の方が自分には合っていると個人的には思っています。

 

 

医学とラグビーの選択

 

ーーそれでは、少し視点を変えて、過去についてお聞かせ下さい。お父さんのすすめでラグビーを始められてますが、当初はラグビーは好きでしたか?

もともとカラダを動かすことが大好きだったので、特にラグビーが好きとかではなかったですけど、楽しんでやっていました。ラグビーをやめたいと思った事はないです。

 

ーーラグビーの楽しさはどこでしたか?

相手を抜く時に、自分のスピードで綺麗に抜けたりするところですかね。小さい時からそこですね。

 

ーーお父さんはどんな人ですか?

ラグビーに関して理論的に考えてくれるので、試合を一緒に見ても怒鳴ったりとかではなくて、冷静にアドバイスしてくれたりする人ですね。尊敬しています。

 

ーークレバーなプレーはその辺から影響を受けているんでしょうか?

そうですね。分析をしてというスタイルになったのもそうだと思います。試合中もハートは熱いですけど、頭は冷静にというのは染み付きましたね。

 

ーー高校時代は23年と二回怪我をされていますが、どのような高校時代でしたか?

なかなか上手くいったとは言えない挫折を味わった時代でしたけど、でもそこがあったからこそ今ここまで来れてると思う。怪我をして体のケアの大事さとかも覚えて、ストレッチとかもやるようになって、というのがあるので、そこはあの苦しかった高校時代があったのが良かったです。まぁ最後は花園に立つことができて、良い思い出にはなっているので、本当に大事でした。

 

ーー高校後、医学部を目指されていますが、その経緯は?

もともと祖父が医師で、人間的にすごい尊敬していたので、そういう人になれたらいいなと思っていて、漠然とお医者さんになりたいと思っていました。それで、高校2年の怪我の時に手術してくれた先生にまたすごくサポートしてもらって、これだけ安心できるようにさせてくれるなんて、こういうような医師になれたら良いなと、より明確に目指そうと思うようになりました。

 

ーーおじいさんと手術の担当医さんはそれぞれどのような方ですか?

祖父は、優しさというか人間の包容力を尊敬しています。周りのヒトたちが慕っているのがよくわかりました。担当のお医者さんは、祖父と雰囲気は違いますけど、明るくて、怪我した事に対してネガティブにならず、前だけ向いてちゃんとやっていればうまくいくからと支えてもらっていました。

 

ーーその後、一浪して筑波に入学されましたが、どのような決断だったのでしょうか。

もともと筑波の医学部に入って両立したいという想いでやっていました。前期試験で失敗してダメで、後期試験で筑波の医学部を目指すのはなかなか難しいだろうと。2浪してラグビーをトップレベルでやるというのは体的にも難しいことなので、ラグビーをやるなら医学部じゃなくてどこかで、もしそうでないなら、ランクを下げた医学部なら入れたのでそこで、のどっちかの選択肢になりました。その時に、今ここでどっちを諦めたらより後悔するかと考えた、どうしてもここではラグビーを終わりたくないっていう思いになったので、ラグビーを優先させました。医学の道は、もう少し年をとってからでももう一回目指せるというのもあり、両親ももう一度入り直しても良いと言ってもらってるので、この選択肢になりました。

 

ーー決意に至った、背中を押してくれた存在やきっかけは?

やっぱり両親が、諦めずにラグビー終わってから医学に挑戦していいと言ってくれたのが大きかったです。それがあったからラグビーに専念できました。結局もし医学部に入れていたら、今この場にいなかったと思うから、その選択が自分にとっては結果的に良い選択になっていました。

 

 

 

 

「帝京には今年は絶対に負けられない。」

 

ーーでは、大学についてもお聞かせ下さい。早稲田大学も受かっていましたが、筑波大学を選んだ理由は?

ずっと試合を見ていて、雰囲気がすごく明るくて楽しそうで、やるならそういうところでやりたいというのがありました。高校は伝統校だったので、結構決まりとかもあって、そういう部分から大学では違って自由にやりたかったので。

 

ーー筑波大学のチームの特徴はいかがですか?

ディフェンスを特に重点的に置いているチーム。ディフェンスでしっかり揃えて、アタックはオーソドックスに、とにかくボールキープを中心に。外にも回ってますし、バランスは良いチームですね。外に回す事も多いので、自分は活かせてもらってるので、自分に合っています。

 

ーー入学してから時間があいて11月の日本体育大学戦での鮮烈デビューでしたが、それまでの期間は苦しみましたか?

膝のリハビリもあり、浪人のブランクもあり、なかなか体も重くてスピードもでなくて体力面でも低くて、試合に出ても思うようにいかず悶々としていた部分もありました。夏を超えてから変わってきて、良い感じにできたのが11月でした。日体大戦のデビュー戦は本当に気持ちよくやれました。きつかったのはきつかったんですけど、本当に楽しめましたね。貯まっていたものが一気にでました。

 

ーーその後、対抗戦で初優勝、選手権で初めての準優勝を成し遂げていますが、いかがですか?

自分は初めてなので今までを知らないのですが、国立の舞台とかも全然違いますし、一年目から体験できたのは恵まれていました。初めての歴史を作れたのは本当に誇りに思っている。

 

ーー選手権の決勝で敗れた帝京はやはり意識していますか?

そうですね。帝京は、去年本当に為す術無くやられているので、今年は絶対負けられない。

帝京に勝つ為には、バック3の部分では絶対帝京に負けないっていう風に自負しているのでそこで崩せるように自分たちの責任は大きいなと思う。

 

ーー代表もそうですけど、大学でも下の学年でプレーしていますが、その辺りはいかがですか?

まだまだ教わる事も沢山あります。代表行ったから偉いとかは全くないので、教えてもらえる事は教えてもらって。ただ、逆に自分が代表で学んできた事はたとえ下の学年でもみんなに教えて行くべきだと思うのでやっていきます。とにかくしっかりやっていこうと。

 

ーー代表から戻ってきたからこそ見えるかもしれませんが、大学ラグビーの良いところはどこでしょう?

良い意味で楽しくできているところですかね。プロじゃない部分で自分がやりたいという思いでやってる部分がすごく強くて、そういう意欲の部分は良い部分だと思う。ラグビーしに筑波にきている選手が多いので、そういう思いは強く感じます。

 

ーーその中でも自分が一番ラグビー愛してるってのはありますか?

いやぁ、どうなんですかね。ただ、いま4ヶ月代表を経験してきて、ちょっと疲れたところはありますね。また離れるとやりたくなると思うんですけど。() まぁ、浪人の一年は、ラグビーをよりやりたいと思っていた時期で、試合を見ては、出たい出たいと思っていたので。

 

ーー逆に大学ラグビーの悪い所はどこでしょう?

生活の部分で環境が全然出来てない部分があるので、ちょっと意識が足りない選手がやっぱり多い。朝ご飯抜いたりとか。そういう部分は本当にスポーツやりたいと思っている中では変えていかないといけないなと。

 

ーー大学と代表の差はいかがですか?

選手一人一人のラグビーに関する部分、筋トレとか栄養管理とかの意識の高さは本当にすごい。大学レベルだとそこまで徹底できない所はあるので。特に筑波は自由で、ご飯もないですし、そういうところはなかなか大変なところではありますが、その中でも自分たちで身近なところから変えていこうとはしています。

 

ーー一度経験してしまうと大学に戻ると環境差に戸惑いますよね。

そうですね。ご飯が一番ですね。朝昼晩としっかり栄養バランスとれるようにしないといけないのが大変です。筑波だと一人暮らしなので、食事も週に2.3回くらい自炊で、部活があると遅くなるので、外食してます。

 

 

  

ーー大学で注目している選手はいますか?

色々見ている部分はありますけど、それこそ一緒にやっている藤田(慶和・早大)とかは、これから海外とかもいってやって行くと思うんで、是非伸びて欲しいとは思いますね。自分のポジションで見ていると、東海の小原選手は同年代でもあるので、注目していますね。

 

ーー名前が上がった選手はライバルですか?

ライバルになるんですかね。そんなに意識してどうこうとかはしたことないんですけど、東海戦も本当はトイメンの予定だったんで、そう言われると意識はしましたね。ただ、自分のやるべきことをやるので、あまり誰かに固執してやるとかはないですね。

 

ーー憧れの選手はいますか?

ニュージーランドのイズラエル・ダグとかは好きな選手です。

 

ーーダグ選手と比べてみて、自分はどうでしょう?

まだまだ天と地の差ですね。

 

ーーただ、スピードでは世界トップ10にも入るとコーチには言われていますがいかがでしょうか。もちろんトップ10と言わずもっと上をという思いもあるでしょうが。

それはそうですね。なれるならとにかく一番になりたいと思う。いままで自分より早い選手と対戦した事がないので、対戦したいと思いますし、そういう選手にスピードで抜けるようになりたいです。

 

ーー世界との差は?

フィジカルの部分は本当にどうしようもないってのがあるので、そこをなんとかしなければいけないですね。その部分で、スピードと低さが必要。低さは本当に大事で、ジャパンでもずっと高阪さん(高阪剛氏=元総合格闘家・世界のTK)にも指導してもらっています。自分もサイドラインなので、そこで勝負してかないといけないなと。昔から走り方は前傾姿勢でいたので、それが活きているのが良かったですけど。

 

 

 

 

 

——今後世界と戦っていく為にも、大学ラグビーでの残りの3年間は非常に大切になってくると思います。大学ラグビーについてはどのように捉えていますか?

日本のラグビーの中で大学ラグビーは一番注目されているカテゴリーではありますけど、まだレベルが低い部分があると思うので、もっとレベルを上げていかないと行けないと思います。W杯を考えても自分らがもっともりあげていかないといけないので。

 

——大学、そして代表でプレーしていく中で、どのようなプレイヤーになっていきたいですか?

見ていてワクワクさせるような、こいつがボール持ったらおもしろいぞっという雰囲気をもった選手に、昔からそういう選手が自分も好きだったので、そう思われたらいいですね。特に、ボールを持って外のスワーブで相手振り切る所は、自分の強みだと思うのでそういうところは見せていきたいです。

  

——最後に、今後の意気込みをお聞かせ下さい。

こういう風に流れに乗せてもらっている時は行けるところまで行きたい。ただ、代表でやっていてもまだ代表レベルには達してないと思っています。若いという所に期待してもらっているところもあると思うので、いち早く代表レベルになりたいです。とにかくまだまだ成長しなければ行けない部分があるので、これから一つずつ改善して、どこをとってもみなさんに代表だと認めてもらえる選手に一日でも早くなれるように頑張っていきたいと思います。

 

 

【writer】

CSPark編集部

【プロフィール】

CSPark編集部です。様々な競技・大学で活躍するHOTな選手やチームを取り上げていきます。

 



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