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CS-Column no.514
第65回 早慶サッカー定期戦 Match Report -早慶戦のヒーロー、ここにあり-

カテゴリ:早稲田大学サッカー部


 

 

決勝点を沈めた上形洋介をチームメイトが祝福

 

詰めかけた観衆は10,320人。改修中の等々力陸上競技場のバックスタンド中央はそれぞれの大学を応援する老若男女で埋められ、年に1度の"お祭り"を楽しんでいるように見えた。さながら日本代表の一戦のような雰囲気のもとで行われた65回目の早慶サッカー定期戦。昨年度末より"堅守速攻"のスタイルへと転じた慶応義塾大学と走力と縦へスピード感のあるサッカーを展開する早稲田大学の戦いは、戦前の予想通り"固い"ゲームとなった。
 「前半は自分も上がることを抑えて、0-0でいくプランだった」と溝渕雄志(2年・流通経済大学付属柏)は試合後に語っていたが、その"守備的なプラン"は完全にハマっていた。早稲田の誇る強力な2トップ、上形洋介(4年・早稲田実業)と宮本拓弥(3年・流通経済大学附属柏)にボールをほとんど入れさせず、近藤貴司(4年・三菱養和)には幾度も縦への突破を許したものの、肝心のゴール前にはしっかりと鍵をかける。攻撃では最前線の宮地元貴(2年・東京V・Y)にボールを集め、彼を起点にしたカウンターで早稲田陣営を押し込む。39分にロングボールに抜け出した加瀬澤力(2年・清水商)が決定的な1対1を迎え、それは逃してしまたものの、後半には数字として結果が出ると観衆の多くは感じたのではないか。しかし、前半がウソだったかのように後半はペースは一転。「自分達の力はこんなもんじゃない、とハーフタイムで話し合った」(田中進之介 湘南Y)早稲田は、ゴールに向かうダイレクトプレーの強度を高め、覇権を掌握。「勢いに飲まれた」(溝渕)慶大は完全に後手に回ってしまう。そして48分、CKのこぼれ球を詰めてネットを揺らしたのは上形だった。その後も圧倒的に早稲田は攻めこみ、慶応の前線にボールを送ることさえ許さず、伝統の一戦を制した。
 早稲田の主将である近藤洋史(4年・名古屋U-18)は「最後(の学年)に勝てて。ホッとしました」と安堵の表情を見せ、対する慶大の主将・増田湧介(4年・清水東)は「とにかく…残念です」と言葉少なに語った。2年前の早慶サッカー定期戦でも決勝点を沈めMVPとなり前期のリーグ戦における早慶戦では2得点を記録して早稲田に勝ち点3をもたらした"早慶戦男"上形は「持ってましたね」と笑顔を見せた。やはりこの一戦で結果を残すことは、単なる公式戦1試合でのそれとは湧き上がる感情も異なるのだろう。スタジアムを後にする選手の表情は嬉しさと悔しさで完全に二分されており、その情景からも"早慶戦"の偉大さを感じられたものである。
 

 後期のリーグ最終戦は、奇しくもこのカードとなることが決定している。2度、悔し涙を飲んだ慶大にとってはその1勝で今季の敗戦を帳消しに出来るほど意味のある試合となるだろう。慶大が雪辱を晴らすのか、それとも早大が今季の早慶戦"全勝"を決めるのか。そしてその舞台でまたしてもヒーローとなるのは、上形洋介なのであろうか。気になる側面が1つではなく、他方にある。そしてそれが見るものをいつも以上に楽しませてくれる。これが、"早慶戦"である。

 

 

 

 

MOM 早稲田大学 FW 15 上形洋介(4年・早稲田実業)

【writer】

Reona Takenaka

【プロフィール】

平成元年生まれのロンドン世代。2011年よりCSParkのサッカーライターとして活動を始め、今年度は引き続き関東大学リーグの取材をしつつ、『EL GOLAZO』にて川崎フロンターレの担当記者を務める。2012,2013年度は湘南ベルマーレ担当。ライター以外にも様々な業務をこなす。愛するクラブはドイツ・ブンデスリーガ1部のウェルダー・ブレーメン。

>>> Twitter: @reona32
>>> Blog: http://d.hatena.ne.jp/reona32/



カテゴリ:早稲田大学 サッカー部