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CS-Column no.8
駒澤大学ボクシング部林田太郎選手特集 『〜as a champion〜』

カテゴリ:駒澤大学ボクシング部


アマチュアボクシング、ライトフライ級のチャンピオンとして不動の地位を築いている林田太郎。
そんな林田のこれまでのボクシング人生、そして彼の強さのルーツに迫ったーー

 



一流のアスリートに共通していることは何だろうか。おそらくそれは誠実さかもしれない。

 「あっ、お久しぶりです。この間は応援ありがとうございました。」それが彼が発した最初の言葉だった。
 先日、地元である千葉県で行われた国体において、見事2連覇を達成した林田太郎。現在大学アマチュアボクシング、ライトフライ級のチャンピオンとして不動の地位を築いている彼の強さのルーツはどこにあるのだろう。

 


〜1章 ボクシングに魅せられて〜

 

 1989年9月9日 千葉県浦安市に生まれた林田。

 幼い頃は意外にも野球少年だったという。そんな彼がボクシングと出会ったのは中学二年の時である。

 「ボクシング」と聞くと男性なら一度は憧れる華やかなスポーツの一つだが、リングに上がるまでの選手は想像を絶する過酷な減量と試合へのプレッシャーを経験する。そんな二面性を持ち合わせるのが、ボクシングである。 当然、この頃の林田はそんな事を知る由もなく、ただ単にカッコいいから、強くなりたいからという軽い気持ちでボクシングジムに通い始めた。当時テレビの中で活躍していたプロボクサーへの憧れもあったのかもしれない。 しかし、始めたはいいものの当初はそれほど『本気』でボクシングに打ち込むことはなく、週に一度マスボクシングを行う程度であった。

※マスボクシング スパーリングを軽めにした実践的練習

 ボクシングを初めてからちょうど一年たったある日、ジムの会長さんからの誘いで習志野高校ボクシング部への練習に参加する事になる。 軽い気持ちで練習に望んだ林田は、習志野高校での練習の厳しさに当初は困惑したという。 しかし、年齢が低かろうが経験が浅かろうがリングに上がればそんな事は関係ない。自分に「真剣」にぶつかってくる相手と練習を重ねるうちに林田の練習に対する姿勢が変わった。

 

高校入学を機に林田はボクシングに没頭し、常にボクシングの事を考えるようになった。そして高校一年の春にデビュー戦を迎える。初めての公式戦ということもあり緊張したせいか相手のパンチを顔面にもらい、鼻血を出してしまう。「観客として応援していた母親の心配している声が今でもビデオに収められているんです。」そう語る林田。結果は勝利したものの、記録よりも記憶に残るデビュー戦となった。 

 このデビュー戦を皮切りに着実に実績を積み重ねてきた林田は、高校二年の時に全日本選抜大会に出場する事になる。 当時の習志野高校は林田選手や三須選手を始め比較的軽い階級の選手が多く、階級が被ることが多かったため選抜では林田は一階級上げたフライ級で戦った。 ボクシングで階級を一つ上げるということは対戦相手の身長やリーチ、そしてパンチ力等が劇的に変わるのだがその中でも林田は戦い続け、気づいてみると選抜で準優勝という快挙を成し遂げていた。 この大会を通して全国でも戦える自信がついたと話す林田はその後も快進撃を続ける。

 高校三年になった林田は部内で副キャプテンという役職に就く。これまでは自分の技術を磨く事だけに必死だったがキャプテンの三須と共に後輩の指導にも時間を割くようになった。 
 ボクシングという競技そのものは個人競技だが高校、あるいは大学でプレーする際は部員がそれぞれライトフライ級~ミドル級まで別れて戦い、その勝ち星の数を競うので団体戦という側面も併せ持つ。 
 今となっては大親友である林田と三須だが、当時は階級が近かったという事もあり、常にお互いが、お互いを意識し合うライバル的な関係であったと林田は話す。 練習の時も常に真剣勝負で、緊迫した環境の中練習し続けた。この環境もまた後輩の指導の一助になっていたのかもしれない。

高校最後の年はこれまで3年間の努力の成果が実り個人で国体優勝、そして団体でもインターハイ優勝という結果を残し幕を閉じた。

 
 

〜第2章 大学生活とボクシング〜

 

高校時代に華々しい成果を上げていた林田だったが、プロの道へは進まず駒沢大学への進学を決める。 当時の駒沢大学ボクシング部は一部昇格を果たしていたものの、それほど強くなく、入学当初からこの部を引っ張っていくのは俺だという強い信念を持って練習に励んでいたという。 駒沢大学ボクシング部の練習スタイルは他大学のそれとは異なり選手一人一人の自主性を重視しており半ば強制的に練習させられるという事はない。 こういった環境に身を置くことは林田にとって逆に好都合だった。多大の選手より絶対的練習量が足りない事は明白だったから一日一日の練習を大事に、そして練習後は自主的にロードワークに に行く。普段は口にしないが陰の努力も怠らない。

 一年目の林田は国体準優勝、そして全日本では優勝したが、団体戦であるリーグ戦では林田一人しか勝利できなかった。 正直、チームに対して複雑な心境だったと思う。それでもこれまで苦楽を共にしてきたチームメイトを信じて林田は練習に打ち込んだ そして迎えた大学二年目のリーグ戦、一年前とは違い他の選手達も着実に力をつけてきておりチーム内の雰囲気もすごく良かった。 「後は自分が最初の試合で起爆剤となりチームを更に勢いづけたかったです」と話す林田はみごとその役割を果たし、チームも全体で2位という成績を納めることができた。

 

〜第3章 変わらぬスタイル〜




 大学一年から優秀な成績を収めていた林田は、大学二年の時に日本代表として海外での試合を行うようになる。
 イタリアにはじまり、カザフスタン、中国。
世界のいたるところで試合を経験してきた林田だが、当初はその採点方式に苦しんだという。

 一般的に日本人の審判であればパンチがクリーンヒットしないと得点にはならないが、海外の審判は派手なパフォーマンスを好む傾向がある。ガードの上からでもパンチの動作が大きかったり音が大きかったりすると得点に加算されてしまう。
 しかし、国によって若干の違いはあれど同年代の同じ人間が戦うのには変わりない。そう考え方を変えた林田は、今まで自分の戦い方・スタイルを貫き通した。

試合を重ねる内に海外の採点方式にも順応することができ、カザフスタンで行われた大会では見事銅メダルを獲得することができた。

 

 

〜最終章 更なる高みへ〜


海外での試合を経験した林田はまた一回り大きく成長していた。 先日行われた千葉国体で早速その成果を発揮してみせる。 

 試合は千葉県の鴨川という小さな町で開催されていたが、その小さな町とは裏腹に会場は熱気で溢れていた。
 初戦、準決勝と順調に勝ち進み迎えた決勝戦。相手は東京農業大学の華井選手。林田と華井選手が始めて対戦したのは中学時代ということもありお互い手のうちは熟知していた。
 「カーン」と鳴り響くゴングと共に両選手が拳を交える。
 林田は始めからKOを狙うのではなくポイントを取りにいく戦い方だった。それはプレースタイルにも如実に表れていた。1.2ラウンドはジャブを打っては相手との距離をはかり、相手がほんの一瞬気を抜いた瞬間にパンチを浴びせるという戦法で、観客席から応援していても安心して応援できる。そんな試合運びあった。
 そして最終ラウンド。二人とも今までの戦い方とは打って変わったようにお互い最後の力をふり絞り必死にパンチを繰り出す。最終ラウンドは根性と根性のぶつかり合いなのである。
 結果は判定勝ちにより林田の勝利。
  試合前はライバル関係にあり本気で殴り合っても、試合が終わればお互いがお互いを讃え合いがっちり握手する。なんとも清々しいスポーツである。

 試合後に感想を聞かれると、「もう少し積極的に攻めたかったです」と答えたが、裏を返せばそれほど積極的に攻めなくても勝ちに行ける試合の運び方を体得しているとも言える。ここにも林田の強さの要因があるのかもしれない。 

 取材を終えて感じた事は、見た目のさわやかさを裏切らない誠実さであった。ボクシングという、スポーツの中でも特に過酷な競技続ける中で、技術だけでなく己の内面をも磨いてきているのだろう。
 『減量中にはどうしてもネガティブ思考に陥りがちなんですが、僕を応援しているくれている人たち、そしてなにより一緒に戦っているチームメイトの事を思うと頑張らずにはいられないんですよね』と話す。周りからの期待ももちろんあると思うが、林田はこのボクシングという競技を心の底から愛している。そう思った。

 大学卒業後の進路を聞くと意外な答えが返ってきた。もともと子供が好きだということもあり、教育の現場で働くことが夢だという。しかし、自分をここまで大きく成長させてくれたボクシング界にも何かしらの形で恩返しがしたいと語る。

 とはいえ林田はまだ3年生。あと一年間ボクシングを続ける事ができる。残された期間の中で悔いの残らないよう精一杯リングの上で暴れて欲しい。 更なる進化を遂げた林田に合える日を楽しみにしている。

 


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大学スポーツ大好きな大学スポーツライターです!



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