全日本大学サッカー選手権 決勝

流通経済大学 vs 関西学院大学

1st 0-0

2nd 1-0

Total 1-0


 

 "夏冬連覇"を果たした流通経済大学


関西学院大学と流通経済 大学の一戦となったファイナルの舞台は、共に初の舞台ということもあり序盤から"固い"試合運びを展開。流経大は高い位置で関学大のビルドアップのミスを 突いたショートカウンターを狙う形を取るが、前線と後ろが連動せず、空いた中盤のスペースを関西学院に狙われ、ボールを動かせる場面も目立った。「ミドル レンジでボールを上手く回された」と流経大・中野雄二監督も振り返る。しかし幸運にもバイタルエリア内に危険な形でボールを運ばれるシーンはなく、関西学 院の絶対的エース・呉屋大翔(3年・流通経済大学附属柏)にも自由な形でボールを扱わせず。マッチアップした1年生CB・今津佑太(1年・流通経済大学附 属柏)が完璧に抑えきったところも、この試合の勝因の一つであることは間違いない。

 
 静かながらも緊張感が張り詰めた試合の後半、主導権を握ったのは流経大だった。「ハーフタイムに選手に自己採点をさせたが、ほとんどが60,70点だった。 それは出しきってないということ」中野監督に発破をかけられた流経大の選手たちはアグレッシブな姿勢を前半以上に見せ、関学大陣内を制圧。じりじりと得点 の匂いを漂わせていたが、「やられるなら俺らやな、と思った」(福冨孝也 3年・宝塚北)  関西学院の選手たちも"その瞬間"を察知しているようであった。そして終了間際の87分、右サイドから中央に切り込んでいった江坂任(4年・神戸弘陵学 園)がボックス内に入り左足を一閃。放たれたボールはゴールネット右隅に吸い込まれた。「得意の形だった。股が空いてたのを見て思い切り打ちました」ヒー ローとなった江坂はゴールシーンを振り返る。

流経大はこれで夏の総理大臣杯と冬の全日本を制したが、これは2004年の駒沢大学以来、10年ぶりの"夏冬制覇"となる。
「1年間で2回、日本一になった。僕から言うのはおこがましいが、マグレや奇跡でこれはできない」"2冠"を成し遂げたチームの指揮官は、素直に喜びを語った。

2013年に1冠、そして今年、2014年は2冠を達成。もちろん来季に狙うは3冠であるが、奇しくも2015年は流通経済大学の50周年という記念年であり、より一層の重圧がかかるシーズンとなるだろう。"偉業"を成し遂げるために、彼らが歩みを止めることはない。

(竹中玲央奈)

 

MOM 流通経済大学 FW 20 江坂任(4年・神戸弘陵学園)